発達障害の女の子は、男の子よりも少ないと思われがちです。
でも、実は女の子の発達障害の子は男の子同様にいます。
実は発達障害なのに気付かれず、相談機関や支援につながらず、一人困っている発達障害の女の子は多いです。
発達障害の女の子が気付かれにくい理由ともし気付かずに放置していた場合にどうなりやすいのかを紹介します。
目次
1 発達障害の女の子が気付かれにくい理由
発達障害の男の子は、乳幼児の頃から多動があったり衝動性があり、親の困り感が大きく、検診で発達の遅れの指摘を受けたり、療育につながったりなどで比較的早い時期から発達障害や発達傾向があることが分かることが多いです。
発達障害の女の子は、男の子と比べても多動や衝動性がそれほどない子が多いです。
だから、小さい頃から、手の付けられない、目が離せない、人に迷惑をかける、トラブルばかり起こすというようなことがあまりありません。
超マイペース、うっかり屋さん、おとなしい、逆におしゃべりが止まらないという感じで、目立った行動がなく、トラブルもそれほどなく、乳幼児期の検診でも、スルーされることが多いです。
だから、多くのお母さんは、多少の違和感を感じながらも、検診で言われなかった、もし発達に問題があったとしても、それほど重いわけではないのに、障害のレッテルを張りたくない、といった気持ちがあり、気になるものの成長すれば大丈夫と言い聞かせ、まだ様子見で・・・と相談に行ったりなどの行動になりにくいです。
そうして、相談機関につながらず、検査を受けることなく健常児として一般的な子育てをするのです。
とはいっても、本当は発達障害があったり、発達障害グレーやその傾向がある状態なので、こだわりがあったり、他者への関心が薄く、自分のペースを中々崩れなかったり、緘黙になったり、忘れ物がとても多かったり、人の話をあまり聞いていなかったり、うっかりミスが多かったり、自己主張できなかったり、過敏なところがあったり、空気が読めなかったり、妙に正義感が強かったり、怒りっぽかったりなど実は困り感はいろいろあります。
その困り感を抱えながら、親も本人もなぜできないのか、なぜいつもしてしまうのか、よく分からないまま、次第に自信をなくしていくのです。
2 発達障害の女の子が発達障害だと分からないまま成長すると
発達障害の女の子が発達障害だと気づかれないまま成長すると、その特性にあった対処法を身に着けないままになってしまいます。
そのため、自分なりに工夫はしてみるもののできないことも多く、失敗も多くなり、自信を失い、自己肯定感が低くなります。
発達障害の子供は、超が付くほど真面目な子が多いので、そのため悩みも深くなります。とても苦しむのです。
具体的には・・・
- 忘れ物が多い
- 片付けができず汚部屋になる
- モノが捨てられないので家の中がまるでゴミ屋敷のようになる
- TPOに合った身だしなみができない
- 恥ずかしい感覚が分かりづらかったり、質問には答えるものという認知のゆがみなどで異性の前で下ネタを言ったりして勘違いされる
- 女子グループでよく分からないまま人に合わせて疲れる
- 異性との距離感がうまく取れない
- 仕事でミスが多くてどんどん自信がなくなる
- うつになりやすい
- 摂食障害やリストカットなどしやすい
- 人の言うことを信じやすく、マルチや高額な詐欺的商品などに騙されやすくなる
- 一人孤独に生きづらさを抱える
- 依存しやすくなる(アルコール、ネット、恋愛など)
- 性の被害者に合いやすくなる
このようなことになりやすいです。
辛くてしんどくて悲しいですよね。
悪気はないのに勘違いされたり、良い面もたくさん持っているのにそれを活かせません。
中には特性部分が良い効果をもたらして、仕事面で活かせ、成功することもあります。
しかし、整理整頓や過敏性、コミュニケーションの苦手さなどが影響して生活面ではうまくいかず、なんだか生きづらい・・・と感じることが多いようです。
最後に
発達障害であろうとなかろうと、もちろん、親としては心配だからいろいろ考えて対処をしていますよね。
子供の幸せを願っていますし、自信をもって元気に楽しく人生を送っていってほしいですよね。
ただ、健常児の一般的なやり方では発達障害の子供にとっては不適切なことが多いです。
中には逆効果になってしまうことがあります。
その上、子供自身が自己理解できず、そのために自分で適切な工夫や対処ができず、自信を持てません。
子供がそんな思いで生きていくのは親としても悲しいですよね。
親の勘というものは当たります。
もし、うちの娘、ちょっと他の子と違うみたい・・・なんだか他の子供と比べて違和感を感じる・・・発達は大丈夫なのかしら・・・と少しでも思ったなら、保健センターや児童相談所、教育センターや発達外来などで相談して発達検査を受けてください。
困っているのは、将来困るのは子供です。
子供を守るために、勇気をもって向き合ってほしいです。
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