絵が描けない発達障害の子供、その理由と描けるようになる方法とは?

「なぜ発達障害の我が子は絵が描けないのだろう?」

「貼りだされた絵を見て、ビックリ!ここまで描けないなんて・・・」

「どうしたら、絵が描けるようになるのだろう」

このようなお悩みにお答えします。

・本記事の内容

・発達障害の子供が絵を描けない理由を説明

・発達障害の子供が絵を描けるようになるステップの紹介

・おすすめのお絵かきグッズ

発達障害の子供で、「絵が描けない」という子は多いです。

親としても、参観に行った時に貼りだされた絵を見て、ビックリやら悲しいやらで複雑な気持ちになってしまうこともありますよね。

私の発達障害の子供も、今では絵が大好きになりましたが、幼稚園の時は、絵が描けず、どうして描けないのかとても悩みました。

他の子はみんな書いてあるのに、我が子はぐちゃっと塗りつぶしただけの絵・・・

正直、泣きそうになりました。

あれから数年、絵を描けない理由を考え、取り組むことで今ではあの頃が嘘のように素敵な絵を描きます。

絵を描けない理由を知り、取り組めば、今は絵が描けない発達障害の子も、書けるようになります。

絵は、表現の1つです。

絵が描けるようになれば、不器用でうまく自分の思いを表現できない発達障害の子供にとって、思いを出せる手段になりますよ。

1 発達障害の子供が絵が描けない理由

発達障害の子供が絵が描けない理由は、大きく分けて4つあります。

1 何を描けば良いのか分からない

2 どうやって描けば良いのか分からない

3 完璧にできると自信がないと取り組めない

4 手先が不器用

5 モノを見る時に部分に注目がいく

1人の子が全部当てはまるとも限りませんが、この中の1つや2つの理由が原因のことが多いです。

お子さんは、どの理由で絵が描けないのでしょうか。

では、1つ1つ説明していきます。

1 何を描けば良いのか分からないため

発達障害の子供の中で、「自由」という枠組みがないものが苦手な子が多いです。

「自由」というと、選択肢がたくさんありすぎて、何をどう選べばよいのか分からず、困惑してしまいます。

「自由に何でも描いていいよ」なんて、ニッコリ笑顔で言われても、戸惑い、困り、不安になるだけです。

何もできず固まるか、違うことをしたくなるでしょう。

だから、この場合は、具体的に何を描けばよいのか示してあげる必要があります。

ただ、注意しなければいけないことがあります。

例えば、「くだもの」の絵を描く場合、

「くだもの」だけでは、りんごやみかん、桃に梨、バナナにブドウと色々あって、何を描けば良いのか分からず、描くことできなくてできません。

そこで、「みかん」の絵を描きましょうと提示します。

でも、これでも描けません。

私たちは「みかん」と聞くとオレンジ色の丸いみかんをイメージして描きますよね。

たいてい、この「みかん」を想像するのはないでしょうか。
でも、発達障害の子供の場合、イメージができません。
「みかん」と一言で言っても、
  • 皮がついたみかん
  • 皮をむいたみかん
  • みかんの房
  • 木になっているみかん
  • 文字でのみかん

といったように、どれも「みかん」で、どの「みかん」を描けば良いのか分からないのです。

定型発達の子供は、周りを見て学ぶことができるので、「みかんの絵」といえば、一般的な「みかん」を学習していきます。

でも、発達障害の子供は、周りへの意識が薄かったり、独自の認知をしているので、「一般的」なことが入りづらいです。

だから、「みかんの絵」を描くのでしたら、見本を見せるなど具体的に示してあげると、何を描けば良いのか分かって安心できます。

2 どうやって描けば良いのか分からないため

発達障害の子供の中には、頭の中にぼんやりとイメージはできても、それをどうやって紙に描けば良いのか分かららず、絵が描けないという子もいます。

目の前に見本があっても、それをどこから描けば良いのか分からないという場合もあります。

最初の書き始めが分からない。

この場合は、一緒に細かく1つ1つ教えていくことで、描けるようになっていきます。

横に座って、1つ1つ線を一緒に描いていきましょう。

定型発達の子供の場合は、周りをみてなんとなくこうするのだということを学んでいきますが、発達障害の子供の場合は、興味のないことには注意が働かず、自分の意志で学びにくいことが多いです。

それでも、発達障害の子供に合ったやり方で教えてもらえれば、学べます。

3 完璧にできると自信がないと取り組めないため

「0・100思考」で、完璧主義という発達障害の特性を強く持つ子供の場合、完璧にできるという自信がないと取り組めません。

自分の中で少しの「間違い」や「失敗」も許せないのです。

何でも「完全でないとダメ」だと思い込んでいるので、完全にできないのならやれないのです。

そんな発達障害の子供には、経験がとても大切です。

経験不足で余計に自信がなく、だからできないことが多いです。

まずは、親が絵を描いて失敗を見せてあげると良いですよ。

色んな絵を親が描いて、間違ったり、下手くそな絵を、「失敗したけど平気だよ」という姿を何度も見せていくと、発達障害の子供は、「この程度でも大丈夫なんだ」と安心して自分も描こうと思えるようになります。

完璧主義を崩していくのは、大変ですが、完璧主義は自分自身の首をしめて苦しむことになります。

だから、小さくステップを踏んで経験を積み重ねて、完璧主義を緩めてあげたいものです。

4 手先が不器用なため

発達障害の子供の中で、手先が不器用な子も多いです

手先が不器用だと、力の使い方を上手くコントロールできません。

そのために、線がまっすぐ引くことが出来なかったり、丸を描こうと思っても、形も丸くならなかったり、最初と最後の線をつなげることができなかったりします。

自分が思うように線が描けないことで、絵を描くことへの苦手意識を持ってしまう子も多いです。

5 モノを見る時に部分に注目がいくため

発達障害の子供の中には、モノの見方に特徴がある子が多いです。

モノを見る時に、最初に一部分に目がいくのです。

このような特性がある場合、絵を描く時にも部分から描いていきます。

そうすると、一部分、一部分はしっかり描けても、全体で見るとバランスが悪くて上手く描けない結果になってしまいやすいです。

ただこの場合、全体的なバランスという意味では、取れていなくても、絵を描く経験を積むと、独特な味のある素敵な絵が描けるようになります。

2 発達障害の子供への絵の教え方【4つのステップ】

発達障害の子供への絵の教え方は、スモールステップです。

ステップ1

丸や線が描けない子供の場合は、まずはグルグルを描く

親子で一緒に遊びながら描きます。

慣れてきたら、「大きいグルグル」「小さいグルグル」「中くらいのグルグル」と色んな大きさのグルグルを描いていきます。

力をコントロールしながら、思ったグルグルが描けるようにします。

ステップ2

丸と三角と四角を描けるようにする

丸と三角と四角を描いていきます。

慣れてきたら、いろんな大きさの丸と三角と四角を描いていきましょう。

絵は、丸と三角と四角が描けるようになれば、これを組み合わせることで描くことができるようになります。

ステップ3 

丸と三角と四角の組み合わせで絵を描く

 

丸と三角と四角が描けるようなったら、ママがこの3つを使ってお手本の絵を描きます。

例えば

  • 三角と三角でリボン
  • 三角と四角でお家
  • 四角と丸2つで車

など、組み合わせて絵を描きます。

ママがまずお手本でたくさん描きましょう。

お手本を描く時のポイント!
お手本を描く時は、必ず隣同士に座って、同じ方向で絵が見えるようにしましょう。

その方が発達障害の子供に分かりやすいです。

ママがお手本を目の前で描くことで、描き方を学ぶことができます。

ステップ4

少しだけ難しい絵にチャレンジする

少しだけ難しい絵ですが、この本は丸と三角と四角が描ける子にさらにバリエーションを広げることができます。

この本には、「太陽」「チューリップ」「リンゴ」「テントウムシ」「ネコ」「ウサギ」「電車」「飛行機」「顔」などが練習できるようになっています。

園や学校などでも活用できる絵が多いので、おすすめです。

これが描けるようになれば、子供もかなり自信をつけますよ。

ポイント!
子供の描いた絵には、「よく思いついたね」「この線いいねぇ」「この丸、キレイ!」などたくさん褒めましょう。

絵に苦手意識を持つ子供も、だんだん嬉しくなって自信がついて、絵を描くことを楽しめるようになりますよ。

最初は模写。

真似て書くだけでオッケーです。

そうして経験が積み重なると、ある日突然自分の絵を描いていきますよ。

絵は、描けば描くほど上手くなります。

描けば描くほど、バリエーションが増えて引き出しが増えるので、描きやすくなりますよ。

3 おすすめのお絵かき練習グッズ

1 お絵かきボード

お絵かきボードがあれば、いつでもペンやクレヨン、鉛筆などで汚される心配なく気軽に絵を描くことができるのでおすすめです。

お絵かきボードはいろいろありますが、このお絵かきボードがおすすめです。

とってもおしゃれなお絵かきボードです。

インテリアになじんで、部屋置いていても違和感がありません。

リビングに置いておいて、いつでも気軽に手に取れるようにしておくと、絵を描く機会が増えますよ。

2 水で描くお絵かきグッズ

絵を描く時に、ペンを持たせると汚れるのが心配で目を離せない場合にとても便利なのが、水で描くお絵かきグッズです。

これでしたら、汚す心配もありませんし、ゴミも出なくて重宝しますよ。

持ち運びできるようになっているので、お出かけや帰省した時にも持っていけるので便利です。

乾くのも早くて、手軽に使って楽しくお絵かきできますよ。

3 すみっコぐらしが描けるトレーサー

小学生の女の子でしたら、このすみっコぐらしが描けるトレーサーはおすすめですよ。

小学生の女の子は、すみっコぐらしが好きな子が多いですよね。

お手本に重ねて写して描くことができます。

24匹のすみっコが描けるので、すみっコぐらし好きなら大喜びです。

描くことと楽しめますよ。

最後に

絵が描けない発達障害の子供でも、描けない理由を知り、スモールステップで練習すれば描けるようになります。

無理に絵を描く練習をする必要はありませんが、絵が描けない発達障害の子供も、本当の意味で絵が描くことが嫌いな子は少ないです。

描き方が分からない、どうして良いのか分からない、思ったようにできないから自信がなくて、やりたがらない場合も多いです。

そんな子は、絵の描き方が分かると自信をつけ、絵を描くのが楽しくなって好きになることも多いですよ。

では、今回の記事をまとめます。

1 発達障害の子供が絵が描けない理由は5つ

  1. 何をどう描けば良いのか分からない
  2. どうやって描けば良いのか分からない
  3. 完璧にできると自信がないと取り組めない
  4. 手先が不器用
  5. 物を見る時に「部分」に注目がいってしまう

2 発達障害の子供への絵の教え方

  1. グルグルを描く
  2. 丸・三角・四角を描く
  3. 丸・三角・四角を組み合わせて絵を描く
  4. お絵かきドリルで少しだけ難しい絵にチャレンジ

※ポイントは、いっぱい褒めることです。

絵を描くことに自信をつけて、絵を楽しめるようになります。

 

3 おすすめのお絵かきグッズ

 

1 おしゃれなお絵かきボード

2 水でお絵かき!スイスイおえかき おでかけバッグ

3 すみっコぐらしのお絵かきトレーサー

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