発達障害の子供に限りませんが、発達障害の子供の中で口がよく半開きになる子は多いです。
口をポカンと開けている姿を見ると、「口を閉じなさい」と注意したくなりますよね。
でも、何度言っても治らない・・・
アレルギーで鼻炎だから仕方ないのかも・・・と諦めていませんか?
発達障害の子供の口の半開きは、治ります。
実際、我が家の発達障害の子供もいつもいつも口が半開きになっている子供でした。
でも、原因が分かり、改善するために取り組んで、今ではほとんど口が半開きになることがなくなりました。
顔も締まってきました。
今回は、発達障害の子供の口の半開きの原因やそのままにしておくとリスクと治し方について紹介したいと思います。
目次
1 発達障害の子供が口が半開きになる理由
1 猫背
発達障害の子供は、猫背の子が多いです。
猫背の姿勢は、背中が丸まります。
背中が丸まると、頭もそれに合わせて前に出てバランスを取ります。
頭が前に出ると顎が下の方に下がるため、口が開きやすくなってしまうのです。
また、猫背の姿勢は、胸周りが開かないため、どうしても呼吸が浅くなります。
思い切り息が吸えません。
そのため、空いた口から何度も呼吸をするため、口呼吸にもなってしまうのです。
2 口の周りの筋肉が弱い
口が開いた状態では、口を閉じる筋肉を使う機会がありません。
だから、ますます口周りの筋肉が弱くなります。
口を閉じるための筋肉がついていないので、何度「口を閉じなさい」と言っても、閉じることができません。
また、その場では閉じることができても、キープすることはできません。
3 舌の置く位置が間違った場所に
本来、舌は上の前歯の真裏の少し後ろの位置に置くのが正しい位置です。
しかし、舌が正しいポジションに置かれていないと、口が半開きの状態になってしまいます。
たいてい、口が半開きになっている子というのは、舌が下になっています。
舌というのは、実は筋肉の塊です。
舌を持ち上げる筋肉がないと、舌を上あごの正しい位置に置くことができなくなってしまうのです。
2 口が半開きの状態のリスク
1 歯並びが悪くなる
口が半開きになっている時、舌は正しい位置に置かれていません。
舌の正しい位置というのは、上の前歯の裏の後ろです。
しかし、口が半開きの時は、舌は下の前歯の裏にあったり、前に出て唇に触れていたり、上の歯と下の歯の間になっています。
舌が正しい位置にないと、舌が歯を押し出してしまったり、上あごの成長を防いだりします。
そのため、歯並びが悪くなります。
出っ歯や受け口(反対咬合)、開口になってしまいます。
歯並びが悪くなると、見た目だけでなく、健康上のリスクも高くなります。
2 風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなる
口が半開きの状態では、呼吸は口呼吸になっています。
正しい呼吸は、鼻呼吸です。
鼻呼吸は、私たちの体を守ってくれます。
- ホコリやウイルス・細菌など、異物の侵入を防ぐ(空気洗浄機)
- 鼻腔内で空気を温めてから肺に入れる(加湿器)
という役割を持っています。
しかし、口呼吸になっていると、ホコリやウイルス・細菌などの侵入を防ぐことができません。
そのため、風邪やインフルエンザなどの感染症にとてもかかりやすくなってしまうのです。
3 虫歯になりやすくなる
口呼吸していると、口の中に直接空気が入っていくため、口の中が乾燥します。
口を閉じていると口の中は唾液で潤います。
唾液は、歯の再石灰化をして虫歯になりにくくしたり、食べカスや細菌を洗い流してくれます。
でも、口呼吸で乾燥していると、唾液も蒸発してしまいます。
唾液の役割が果たせなくなります。
そのため、虫歯になりやすくなってしまうのです。
4 口が臭くなる
口が半開きの状態では、呼吸も口からになってしまうため、口の中は乾いてしまいます。
口の中が乾くと、口臭の原因となる細菌を唾液で洗い流すことができません。
そのため、細菌がどんどん繁殖し、口が臭くなってしまうのです。
3 発達障害の子供の口が半開き状態の治し方
1 舌と口の筋肉のトレーニング
舌というのは、筋肉の塊です。
筋肉というのは、使っていないとどんどん衰えます。
本当は舌は「上の前歯の裏の少し後ろ」に置くのが正しいです。
しかし、衰えた舌は上に持ち上げることができず、舌に下がってしまいます。
本来の舌の位置に置くことができるように、舌をトレーニングしてあげます。
そして、口を閉じる筋肉をつけるためのトレーニングをします。
舌と口の筋トレです。
舌の筋トレのやりかたは、
「あいうべ体操」がおすすめです。
「あいうべ体操」というのは、
大きく口を開けながら「あ・い・う・べ~」と言います。
最後の「べ~」の時には、舌を「あっかんベー」の時のようにしっかり出すことが重要です。
- 大きく口を開ける「あ」
- 口を横にしっかりひっぱる「い」
- 小さく口をしぼめる「う」
- 思い切り舌を出す「べ~」
この「あいうべ体操」を30回やります。
口周りの筋肉のトレーニングのやり方は、
大きく口を開けて
- 「あえいうえおあお」
- 「かけきくけこかこ」
- 「させしすせそさそ」
- 「たてちつてとたと」
- 「なねにぬねのなの」
- 「はへひふへほはほ」
- 「まめみむめもまも」
- 「やえいゆえよやよ」
- 「られりるれろらろ」
- 「わえいうえをわを」
と言っていきます。
これは、1回で大丈夫です。
しっかりやると、普段使っていない筋肉を動かすので、かなり疲れます。
でも、筋トレなので、毎日やっていると確実に筋肉はついていきます。
顔がしまってきますし、軽度の歯並びの悪さなら治りますよ。
実際、我が子は軽い受け口(反対咬合)だったのですが、この舌と口の筋肉トレーニングをしただけで、ほとんど改善しました。
2 胸を開く
発達障害の子供で口が半開きになりやすい子というのは、猫背が多いです。
猫背が改善すると、口も閉じやすくなります。
猫背を治す方法の1つに、胸を開くということがあります。
猫背で背中が丸まっていると、肩も内に入ってしまい、胸が開きません。
胸が開かないと、深く呼吸ができず、浅い呼吸になるため、より空気を吸い込もうとするため、口で呼吸をしようとしてしまいます。
胸をしっかり開いてあげましょう。
胸を開く方法は簡単です。
腕回しです。
- まずまっすぐに立ちます。
- 両手を肩に載せます。
- ひじを正面にむけます。
- ひじを上にむけます。
- ひじを横にむけます。
円を描くように3、4、5を繰り返し行い、腕を回していきます。
10回やれば、今度は逆回しで10回やります。
ゆっくり丁寧にやるのがポイントです。
しっかりできると、胸が開いて肩も後ろになり、スッキリします。
3 足の指を使えるようにする
発達障害の猫背の子供は、足の指をしっかり使えていない子が多いです。
足の指をしっかり使って立つことができないと、足腰で立つことができないために不安定になります。
そして上の方でバランスを取ろうとするため、猫背になりやすくなってしまうのです。
足の指を使えるようにして、猫背を改善すれば、口も半開きにならずにすみます。
足の指を使えるようにするおすすめの方法は、ずりばいです。
発達障害の子供は、赤ちゃんの時に「ずりばい」の経験が不足している子が多いです。
「ずりばい」をするには、足の指をしっかり使って地面を蹴り上げる必要があります。
しかし、これが不足していると、足の指の感覚が身につかず、足の指をしっかり使って地面をつかんで立てなくなるのです。
だから、「ずりばい」をやって、足の指の感覚を学習します。
「ずりばい」は、1日5メートほどやります。
足の指をしっかり蹴って進むことができていれば〇です。
4 体幹をつける
猫背になる子は、背中が丸くなるため、お腹の力を使うことがありません。
そのため、お腹ポッコリになり、背中で体を支えようとします。
そうなると、ますますお腹の力がなくなり、そのため、猫背を直そうと思っても、支える筋力がなくてすぐに猫背に戻ってしまうことになってしまいます。
体幹をつけると、お腹のコアな筋肉で姿勢を保つことができるようになるので、正しい姿勢をキープしやすくなります。
正しい姿勢になれば、口も閉じやすくなります。
体幹のつけ方は、
- まず4つんばいになります。
- それから、足を後ろに伸ばして、腕と足で体を支えます。
- 背中はまっすぐにし、腰が反らないようにします。(腰が反ると腰痛の原因になります)
- そのままの姿勢を10秒キープします。
- 慣れてくれば、キープする時間を伸ばします。
これは、私も発達障害の子供と一緒にやっています。
続けているとお腹にしっかり力が入るようになり、姿勢が楽になります。
芯に力が入るせいか、顔周りの筋肉もしっかり使えるようになります。
お腹に力を入れずにだるんとした姿勢になると、顔にも力が入らなくなるので、一度試してみて下さい。
最後に
発達障害の子供の口の半開きになるのを治す方法を4つ紹介しましたが、一度に全部やらないで大丈夫です。
一度に全部やろうとしたら、しんどくなって、続けられません。
まずは、1の「舌と口の筋肉のトレーニング」をやってみて下さい。
これだけで、かなり良くなります。
毎日やっていれば、結果はでます。
我が家でも、この「舌と口の筋肉トレーニング」のおかげで、口が半開きなのが治っただけでなく、顔も引き締まり、歯並びも良くなるなど、いくつもの効果があって驚きました。
表情筋も鍛えられるので、無表情だったのが、変わりました。
発達障害の子供の口の半開きが気になる人は、試してみて下さいね。
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