発達障害の子供の習い事、何が良いのかいろいろ考えますよね。
女の子が1度は憧れる習い事の【バレエ】。
発達障害の子供が【バレエ】を習いたいと言ってきたら、親としては悩みますよね。
習い事の中でも、【バレエ】は他の習い事とは違うことも多いです。
今回はまずは【バレエ】について紹介し、それから、発達障害の子供がバレエ教室を選ぶならどんな教室が良いのかを紹介したいと思います。
目次
バレエ教室でのレッスンとかかる費用
バレエ教室のレッスン内容
バレエでのレッスンは、3つあります。
3つ合わせて1時間レッスンします。
- 1 ウォーミングアップ
- 2 バーレッスン
- 3 フロアレッスン(センターレッスン)
1 ウォーミングアップ
急に体を動かすと筋肉を傷めたり、ケガをする恐れがあるので、まずはストレッチをして体をほぐします。
ストレッチをする時に、体を伸ばそうとしても痛くてて呼吸を止めやすいですが、必ずしっかり息を吐いて力を抜いて行います。
2 バーレッスン
バー(手すり)を使って、手でささながら右・左と順番にレッスンしていきます。
バレエでは、手や足のポジションが決まっています。
手や足の動きも型が決まっており、それを組み合わせて動きや形の練習をします。
バレエでは、バーレッスンでする順番や流れの内容は基本的に同じです。
基本の型が大切なのです。
初めての時は、フランス語のバレエ用語も聞きなれず、訳が分からないと思います。
でも、決まった型と意味の基礎練習ですので、毎回やることが変わらないので、慣れれば発達障害の子供も安心して自信を持ってやることができます。
3 フロアレッスン(センターレッスン)
バーから離れて、フロアを使ってレッスンします。
フロアレッスンでも、だいたい順番や流れの内容は基本的に同じです。
小さな動きから最後は大きな動きまで10個くらいの動きの型の練習をします。
※バレエは、決まった型があり、毎回その練習をします。
バレエのレッスンは、バレエを踊るための基礎練習です。
ダンスと違い、自由度が少なく、地味なレッスンではありますが、ASD(自閉症スペクトラム)タイプの発達障害の子供にとっては、変更が少なくルールがはっきりしているので、安心してレッスンを受けることができます。
ADHDタイプの発達障害の子供には、毎回同じことの繰り返しは、飽きて退屈に思うかもしれません。
バレエでかかる費用
・入会金
10,000円~20,000円
・月謝
週1回で6,000円~10,000円
週2回で8,000円~15,000円
・その他
レオタード代 5,000円~10,000円
シューズ代 2,000円ほど
※レオタードやシューズは、バレエ教室によって指定がある場合もあれば、自由な場合もあります。
・発表会代
トータルで100,000円~150,000円
発表会の参加費で50,000円~、衣装代や発表会のDVD代、お花代、先生のお礼や特別レッスン代が必要になります。
そのため、合計で100,000円~150,000円ほどになります。
※バレエは、年に1度発表会をすることが多く、月謝で他の習い事とそれほど変わらなくも、発表会の費用でかなり費用がかかることになります。
また、発表会代は、学年が上がるにつれ、費用も上がることが多いです。
発達障害の子供にとってのバレエのメリット
1 猫背がなおる
バレエは、立ち姿も美しいです。
頭の上からひっぱり上げられているように、「首と肩と腰」をスッと伸ばして立ちます。
この姿勢を保ったまま、手や足を出していきます。
発達障害の子供は、背中が丸くなった猫背の子が多いです。
バレエを習うと姿勢を意識するようになりますし、レッスン中に鏡を見るので、イヤでも自分の姿勢が目に入ります。
そのおかげで、姿勢に気を付けるようになり、猫背もなおります。
2 体がやわらかくなる
バレエでは、ストレッチ、柔軟体操は欠かせません。
バレエをやっている子は、最初はかたくても、バレエ教室に通う内に、周りの環境に影響され、痛くてもストレッチを頑張るようになります。
バレエが好きになれば好きになるほど、上手に踊りたい気持ちが強くなり、上手に踊るために、ストレッチも頑張るようになります。
体が柔らかくなると、発達障害の子に多い、ぎこちない動きが改善されます。
また、体が柔軟になると体の扱いが楽になるので、苦手意識を持っていた運動も、楽しくできるようになります。
3 体幹がつく
バレエでは、片足を軸にして、足を上げたり、回ったりするする動きが多いです。
体の軸をしっかり保たなければ、できないことが多いので、体幹が必要となるため、バレエレッスンを受けていると、体幹がついてきます。
また、基本の立ち姿勢、上に引き上げる姿勢はお腹も引き上げるので、体幹も同時に鍛えられます。
発達障害の子供は、赤ちゃんの時に寝返りやズリバイ、ハイハイをあまりしていなかった子が多いです。
そのため、体幹が弱い子が多いです。
体幹(体の軸)がないために、それを補うために、必要以上に力んだり、バランスをとりにくく、扱いにくい体になってしまっています。
そんな発達障害の子供も、体幹ができると、体を動かすことが楽になる上、お腹に力が入るようになる分、肩や腕、足に余分な力を使う必要がなくなります。
良い感じに力を抜いてリラックスできるようになり、体がとても楽になります。
4 自分を客観視できる
発達障害の子供は、自分を客観視するのが苦手です。
バレエのレッスンでは、大きな鏡があり、鏡を見ながらレッスンをします。
自分の姿をしっかり見て、うまくできない動きを修正していきます。
バレエでのレッスンは、毎回同じことを繰り返すため、何がどのくらいできていなくて、それがレッスンを重ねるうちにどの程度できるようになったのかを実感しやすいです。
じっくりと自分を客観視する経験を積むことができます。
発達障害の子供にとって、貴重な経験になります。
発達障害の子供にとってのバレエのデメリット
発表会がとにかく大変!
発達障害の子供にとって、バレエの最大のデメリットは、「発表会」です。
普段のレッスンでは、基本的にやることは同じなので、慣れれば発達障害の子供でも大丈夫です。
ただ、ほとんどのバレエ教室で行われる「発表会」がとにかく大変です。
「発表会」自体は、日頃の成果の発表なので、ためになりますし、衣装もとてもかわいらしく、テンションが上がる楽しいものです。
ただ、発表会では、集団で振りを合わせる必要があります。
マイペースではいられません。
また、発表会前は、レッスン数も増えます。
みんなで作品を作るので、全体での合同練習が土・日に別にあり、特に発表会前はかなりハードです。
また、先生も発表会前はピリピリしていることも多いです。
そして、発表会当日は、朝早くから夕方の本番に向けて、場当たりとリハーサル、ゲネプロ(本番同様に舞台上でやる通しのリハーサル)、そして本番と1日大仕事です。
長時間ですが、実際に踊る時間は短いので、待ち時間がとても長いです。
発達障害の子供がこの発表会を乗り切るのは、正直大変です。
また、バレエでは発表会では親もお手伝いがあります。
役員があり、お手伝いの担当があるのです。
バレエの発表会は、親子で大変なのです。
ただ、そんな大変な発表会も、乗り切った後は、一皮むけたように大きく成長した姿が見られます。
発達障害の子供のためのバレエ教室選び
バレエ教室は、大きく分けて4種類あります。
1 カルチャーセンター
カルチャーセンターでは、初心者の子が多いです。
バレエを習ってから、途中で本格的にやりたいと思う子は、カルチャーセンターに教えに来ている先生の元の教室に変わることが多いです。
カルチャーセンターでのバレエ教室では、発表会がないと思われやすいですが、そうとは言い切れません。
カルチャーセンターの発表会があることもあります。
また、カルチャーセンターのバレエの先生は、他のバレエ教室から来ているため、先生の教室との合同で発表会があることもあります。
ただ、個人のバレエ教室と違い、発表会が必須ではなく、希望者のみということが多いです。
発表会の有無は、最初に確認すると良いでしょう。
もし、発表会があり、合同の場合は、別の教室へ発表会の練習のために行かなければいけないことが多いので、気を付けましょう。
先に聞いておくと安心ですよ。
2 個人のバレエ教室
一番多いのは、個人経営の地域のバレエ教室です。
個人のバレエ教室は様々で、先生の教え方や考え方、人柄が一番よく出ます。
厳しくしっかりバレエを教えたいのか、バレエを楽しんでほしいのか、コンクールに力を入れているのか、先生の考え方によって、本当にいろいろあります。
教室によって、子供に合う・合わないがはっきりしています。
3 バレエ団付属のバレエ教室
バレエ団付属のバレエ教室は、将来プロのバレエダンサーになる子を育成するために作られた教室です。
そのため、バレエ団付属のバレエ教室では、本格的にバレエをやりたい子、バレエダンサーを目指している子が多いです。
基礎を重視し、子供でも素質があれば、プロの舞台に立たせてもらえることもあります。
4 スポーツクラブのバレエ教室
最近は、スポーツクラブでもキッズのバレエ教室がある所が増えました。
スポーツクラブのバレエ教室も、カルチャ―センターの教室同様、初心者の子が多いです。
本格的にバレエをやりたい子は、先生の個人の教室に移ることが多いです。
スポーツクラブのバレエ教室は、気軽に楽しく習うことができます。
発達障害の子供におすすめなバレエ教室は?
バレエは、本格的になれば、コンクールやプロを目指す子もいるため、教室によって大きな違いがあります。
発達障害の子供が「バレエを楽しむ」ということを基準にするのなら、カルチャーセンターやスポーツクラブのバレエ教室が一番おすすめです。
発表会がなかったり、あっても強制的ではありませんし、本格的にやる子はいなくても、バレエが好きという気持ちを持った子が多いので、楽しくレッスンを受けることができます。
まずは、気軽に体験したいという気持ちで行っても大丈夫です。
コンクールや本格的なバレエを目指しているようなバレエ教室ですと、生徒も意識が高い子が多く、厳しかったり、注意されることも多く、楽しく通えなくなる可能性があります。
おすすめは、カルチャーセンターやスポーツクラブのバレエ教室ですが、その中でも一番のポイントは「先生」です。
体験に行ってみて、2つの点をチェックします。
- ・先生がおおらかか
- ・レッスンを受けている生徒が楽しそうにしているのか
発達障害の子供が楽しくバレエ教室に通えるかどうかは、この2点がとても重要です。
最後に
発達障害の子供は、興味のある・なしの差が大きいですよね。
好きなことなら、親がビックリするくらい頑張れる真面目で素敵な一面があります。
バレエは、習い事の中でも発達障害の子供にとって、向いている習い事ではありません。
でも、「大好き」な気持ちがあれば、乗り越えられます。
心身ともに成長した姿を見ることができますよ。
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