発達障害の子供が爪かみすることは多いですね。
深爪になってしまいますし、爪を噛んでいる姿は清潔感がなく、見た目にも良くありませんし、親としても気になりますよね。
発達障害の子供が爪かみを治すための理由や治し方を紹介します。
目次
1 発達障害の子供が爪かみをする理由
爪かみをするのは、発達障害の子供に限りませんが、発達障害の子供の中で、爪かみをする子は多いです。
なぜ、爪かみをしてしまうのでしょうか?
1 心の安定を保つため
口を使った行動は、安心感や落ち着きを得ることができます。
そのため、小さいこどもの場合は、指しゃぶりや爪かみで不安やストレスに対応していることが多いです。
子供が幼児や小学生になって、爪かみをし始めた場合は、きっかけとしては小さなことが多いです。
たまたま、爪がとがって痛いところがあり、それを直そうとしたら、きれいになってスッキリした、といった感じです。
この「すっきり」したという感覚は、脳から快楽物質が出ることで起こります。
快楽物質のおかげで、気持ちは楽になり、ちょっとしたストレスやしんどさから一時的に楽にしてくれます。
ちょっとした「すっきりした」「気持ちよかった」「楽になった」という感じは、ちょっとした心のバランスを保つのにちょうど良く、気が付けば何度も繰り返してしまうのです。
具体的には、「不安な時」「やることがなく手持無沙汰で退屈な時」「落ち着かない時」「ちょっとイライラした時」に爪かみをしてしまうのです。
無意識にやってしまうことが多いです。
2 脳を覚醒するため
脳を覚醒するため(脳を目覚めさせるため)に自己刺激として爪かみをする場合もあります。
発達障害の子供は、覚醒度(脳の目覚め)が低かったり、高かったりなど、ちょうど良い覚醒度になっていない子が多いです。
覚醒度が低いために、ボーっとしやすかったり、逆に覚醒度が高いために、興奮しやすく、注意散漫になったりするのです。
脳を目覚めさせるためには、刺激が必要です。
そのため、覚醒度が低い子供は、刺激がないとボーっとして眠い状態にあります。
その状態を改善するために、刺激を入れるために爪かみをしている場合もあります。
どの理由にしろ、爪かみがずっと続くと、依存症のような感じになってしまい、だんだん、やってはいけないことはわかっているけど、やめられない・・・という状態になってしまいます。
2 爪かみが進行すると
- 深爪になったり、爪が変形する。
- 歯並びが悪くなる
-
深爪になるだけでなく、爪の周りの皮膚も乾燥しやすくなり、ささくれもできやすくなる。
- 爪を噛みすぎると、皮膚も傷つ、出血する。
- 出血したところから、細菌が入り、皮膚炎が起こることもある。
- 爪が短いために、指先を使った作業ができにくくなる。
- 大きくなると、自分の爪や指先にコンプレックスを持ち、恥ずかしくなって、人に指先を見られないように隠すことにエネルギーを費やす。
- 爪の白い部分が出てくると気になって、すぐに爪で噛んで取り除こうとしてしまう。
- 爪を何度も確認する内、爪の周りの皮膚やささくれが気になり、それもむしり取るようになり、新たにむしり癖も始まってしまうこともある。
3 発達障害の子供の爪かみの治し方
1 「爪かみ」をしない方が良い理由を説明する
子供はたいてい、爪かみを無意識にやっています。
そのため、爪かみをしている自覚がない子が多いです。
だから、まず、爪かみをしない方が良い理由を説明します。
1 ばい菌が入って病気になったり、指が腫れて痛くなる。
2 爪が変形する。
3 細かい作業ができなくなって困るようになる。
4 見た目がキレイじゃなく、人をイヤな気持ちにさせる。(清潔感がない)
ということを子供に合わせて説明します。
2 爪かみをいつ、どんな時にしているのか親が観察
爪かみは、無意識にやっていることが多いです。
無意識にやっていることを治すことはできません。
まずは、いつ、どんな時に爪かみをしやすいのか親が観察しましょう。
一般的には、
- テレビを見ている時
- 宿題をしている時
- 夜寝る時
- ボーっとしている時
- 考えごとをしている時
などが多いです。
3 「爪かみの代わり」と「良い習慣の強化」
まずは、爪かみがいつ、どんな時に出るのかチェックし、子供に「こういう時に爪かみしやすいよ」と伝えます。
子供に爪かみをしているという自覚を与えます。
そして、爪かみをしそうになったら他の行動をするようにします。
たとえば、手をぐっと握る、手をグーパーする。
テレビを見ている時など、ボーっとしている時にやってしまうなら、プチプチを持ったり、スクイーズを持ちながら見る、など何か爪かみの代わりになる行動を決めます。
そして、爪かみをしていない時を狙って、「爪かみしてないねえ!えらい!」と褒めます。
子供が爪かみをしていて、治したい思うと、ついつい親としては叱ったり、「ほらまた!爪かみしてるよ!」と指摘したくなるものです。
しかし、叱ったり、指摘しすぎると、子供は隠れて爪かみをするようになってしまいます。
だから、なるべく爪かみをしていない時を褒めることで、良い行動を強化します。
爪かみする習慣を爪かみしない習慣に変えるのです。
子供が思春期前まででしたら、ご褒美作戦も良いですね。
爪きりすることができたら、ご褒美をあげるというのも良いですよ。
そのご褒美がモチベーションになって、爪かみをしない習慣作りに役立ちます。
また、思春期を過ぎた子供で女の子の場合でしたら、休日にかわいいネイルをすることも良いですよ。
また、いい匂いがするネイルオイルを付けて、キレイな爪への意識を高めることもおすすめです。
※このネイルオイルは、見た目もかわいらしく、たっぷり使えて女の子におすすめです。
4 爪かみ防止のマニキュアを塗る
爪かみを防止するマニキュアを塗るのも良い方法です。
爪かみを防止するマニキュアは、なめても大丈夫な強い苦み成分が入ったマニキュアです。
ぬるま湯で簡単に落ちます。
この爪かみ防止のマニキュアを塗っていると、無意識に爪を噛もうとした時に、アッ!と気づくことができますし、苦みがあるので、爪かみをすることができません。
ただ、この爪かみだけで止められるようになる子も多いですが、中にはこの苦み自体にも慣れてしまって、塗ってもやめられない子もいます。
だから、爪かみ防止のマニキュアだけに頼るのではなく、褒めたり、ご褒美作戦やおしゃれ心をくすぐったり、前向きに爪かみ防止に取り組むと、爪かみが治りやすいです。
※こちらはサラッとしていて、塗りやすく、あまりテカらないので、塗っていても不自然な感じにならないです。
※こちらは、オーガニック成分配合なので特に安心できます。
最後に
急に爪かみがひどくなったりしている時は、心のSOSです。
何か大きなストレスがかかっている状態のことが多いです。
その場合は、まず普段と違うストレスは何があったのか(あるのか)を観察し、対処してストレスを取り除いたり軽くしてあげましょう。
爪かみは、心のバランスを保つ必要があってやっていることなので、治りにくいものです。
親としては気になりますし、早く治してあげたいと思いますが、焦ると上手くいかないことも多いです。
子供の爪かみを治すには、親は応援する気持ちでいると上手くいきやすいですよ。
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