発達障害の子供やグレーゾーンの場合、学習についてどうやって行けば良いのか、とても悩みますよね。
通信教育が良いのか、個別指導塾が良いのか、公文や学研が良いのか・・・
どれが発達障害やグレーゾーンの子供に合うのか、目安を知るために、今回は、【公文】について紹介します。
目次
公文でできること
公文では、「国語」「算数」「英語」を学ぶことができます。
基本は、週に2回です。
時間は決まった時間ではなく、「〇時から〇時の間に行く」という形になっています。
その分、スケジュールを合わせやすいです。
公文は「自学自習」が基本です。
自分に合ったプリントを自分で解いて力を付けていきます。
教室では・・・
- まず、宿題を出します。
- そして、1人1人に合わせたその日やるプリントが用意されており、そのプリントをやります。
- やり終わったら、先生の所に持って行き、採点してもらいます。
- 間違えた問題は、解きなおしをします。※基本的に、間違いは自力で直します。
- やり直したら先生に提出して、採点してもらいます。
- 100点になるまでやり直します。
- 宿題をもらって帰ります。
公文では、繰り返し繰り返し学習することで、確実に定着させていきます。
細かくステップを踏んで学んでいくことができます。
時間は、30分程度から1時間くらいです。
宿題は・・・
- 先生や子供によって違いますが、各教科1日3~5枚ほどが多いです。
- 先生に相談すれば、宿題の枚数は減らすこともできます。
かかる費用は・・・
- 東京・神奈川県は、一教科あたり幼児・小学生で7,560円
- その他の地域は、一教科あたり幼児・小学生で7,020円
- 英語の場合は、「E-Pencil」(専用リスニング機器)6,480円が必要になる
- 入会金 不要
- 教材費 不要
- レッスンバッグの「KUMONバッグ」をもらえる。
発達障害の子供にとっての公文のメリット
1 発達障害の子供に対応している教室がある。
公文では、障害児教育にも取り組んでいます。
発達障害や知的発達遅滞、ダウン症、LD(学習障害)、ADHD(注意欠如・多動性障害)、脳性マヒといった障害を持っている子供にも対応しています。
ただ、すべての教室で対応しているわけではありませんが、電話で問い合わせると、発達障害の子供に対応している教室を教えてもらえます。
発達障害の子供を対象にした学習塾というのは、あまりありませんし、あっても料金が高いことが多いです。
もし、自宅近くの公文教室が発達障害の子供にも対応しているのなら、料金面、理解面ともに安心です。
2 子供のペースに合わせて学習できる
公文では、無学年方式です。
学年にしばられることなく、学習を進めていくことができます。
そのため、苦手なことはじっくりと、得意なことはどんどん伸ばしていくことができます。
発達障害の子供は、凸凹が大きく、学年に合わせた学習がしんどいことも多いです。
自分のペースに合わせた教材で学習できるのは、発達障害の子供に向いています。
3 繰り返しのプリントで、確実に力になる
公文では、しつこいくらい同じようなプリントを解いていきます。
そのおかげで、ワーキングメモリが弱い発達障害の子供でも、何度も何度もやることで、確実に定着することができます。
スモールステップで、何度もやることで、最初はよく分からなくても、最後には分かるようになっていきます。
頭に入るまでは時間がかかっても、一度入れば使いこなせるようになる発達障害の子供にもとても向いています。
4 やることが明確で見通しが付きやすい
公文では、教室で当日やるプリントが用意されています。
「その問題を100点になるまでやる」
というのは、毎回同じです。
そのため、やるべきことが決まっており、プリントも最初に用意されているので、全体量を把握できます。
見通しがつかないと不安になりやすい発達障害の子供には、安心して取り組むことができる形になっています。
発達障害の子供にとっての公文のデメリット
1 人の出入りが激しい
公文の教室では、決まった時間に始まるのではなく、〇時から〇時まで(例えば3時から7時まで)とその時間内に来て学習するというスタイルです。
そのため、教室に来る子、帰る子の出入りがあります。
発達障害の中でも、特にADHDの子は、気が散りやすいので、人が出入りするたびに気になって見てしまうことが多いです。
そのため、集中できず、中々プリントが終わらないということになりやすいです。
2 算数は、計算問題がメイン
公文では、算数は計算問題が中心です。
これは、公文では、中学・高校に行っても困らないだけの数学力(方程式や、微分・積分などの代数計算力)を自学自習で身につけることを目標にしているからです。
だから、文章問題や図形問題はほとんどありません。
公文に通っていると、計算力が身に付き、早く確実に計算できるようになります。
ただ、文章問題や図形問題など、学校で習う算数の復習や予習のしたいと考えている場合は、公文では適していません。
3 パターン化したやり方しかできなくなる
公文では、同じような問題をスモールステップで、何度も何度も繰り返していくことで確実に学習内容を定着していきます。
算数は特に計算問題がメインのため、何度も繰り返すうちに、やり方をパターン化して覚えていきます。
そのため、スピードは速くなるのですが、数の概念などの理解が中々分かりにくい発達障害の子供の場合は、計算問題はパターン化して解けるけど、数の感覚としては分かっていない・・・というようなことになりかねません。
4 先生の力量の幅が大きい
公文の教室は、公文本部が運営する「直営教室」と、フランチャイズの経営者(指導者)が運営する「一般教室」の2種類があります。
基本的によくあるのは、「一般教室」の公文です。
フランチャイズ形式なので、使うプリントの教材は同じものですが、指導方針は先生によってかなり違います。
公文の先生になるには、数回の研修を受けるだけですので、お金があればある意味簡単に公文教室を開け、先生になることができます。
そのため、公文の教室によって先生の力量は様々です。
公文に行けば大丈夫ではなく、「先生がどんな指導をするのか」、「子供との相性はどうなのか」が大切です。
そのため、公文に行くのなら、近くの教室を複数体験して合う場所を選ぶことが大切です。
5 繰り返しが苦手な子には向かない
公文では、とにかくプリントを繰り返し、繰り返しやっていきます。
そのおかげで、確実に頭に入れることができるのですが、発達障害の子供の中には、単調な繰り返し作業が苦手な子がいます。
その場合、遊びのないプリントの繰り返しでは、すぐに飽きてしまい、逆に集中できなくなってしまいます。
コツコツ同じことをすることが安心して得意な発達障害の子供には、公文は向いていますが、飽きっぽい、同じことの繰り返しが苦手な子供は、落ち着かず、公文のやり方は向いてません。
公文を習う前に
公文にもメリット、デメリットがありますし、発達障害といっても特性のそれぞれなので、合う・合わないも大きいです。
公文を習う前には、無料体験をすることがおすすめです。
公文では、年に3回無料体験学習というものをやっています。
毎年、2月、5月、11月に、2週間4回授業体験することができます。
「国語」「算数」「英語」の中で1科目だけでもいけますし、2科目、3科目同時に受けることもできます。
無料で学力診断テストをして、子供に合ったプリント教材を決めるので、今の学力も知ることができます。
1回だけの体験では分からないことも、4回体験することで、先生の様子や子供の様子、合う合わないということも分かります。
だから、公文を習う前には無料体験学習をして、検討するのがおすすめです。
もし、習おうと思った時がこの期間でなかった場合は、夏休み期間に「夏の特別学習」という公文の学習体験ができるものがあります。
こちらは、有料ですが、1か月の費用で体験することができますよ。
最後に
公文は、合う子は合う、合わない子は合わないとかなりはっきり分かれます。
合う子はどんどん伸びていきますし、自信をつけていきます。
体験をして子供に合ったなら、ぜひ習わせてあげてあげると良いですよ。
コメントを残す