入学前の発達障害児の不安を親子で解決できる就学準備の本は?

発達障害の子供がいると、小学校に入学前は何かと不安が多いですよね。

先生の話を聞いて授業についていけるのだろうか、友達と楽しく過ごせるのだろうか、一斉指示が入るのだろうか、給食は食べられるのだろうか、じっと座っていられるのだろうか・・・などなど心配なことはいろいろありますよね。

そんな入学前の不安を親子で解決できる本があります。

「おうちでできる就学準備」という本です。

この記事では、親子で入学前の不安が解決できる「おうちでできる就学準備の紹介をします。

1 「おうちでできる就学準備」の内容

「おうちできる就学準備」という本は、学校生活で必要となる行動を1つ1つ取り上げており、学校生活で必要なルールを学びながらできるようにしていく方法を紹介しています。

1つ1つスモールステップでマスターできるようになっています。

親が先生役になり、子供と学校ごっこのようにして学んでいきます。

「先生役の指示の仕方」「子供の正しい行動」「できないと気の手助けの例」が書かれているので、何をすれば良いのかがとても具体的です。

また、「こんな時は?」には、発達障害の子が取りやすい「あるある」行動とその対処法が書かれているので、とても参考になります。

一番最初は「学習用具の区別」を学び、学校生活で使うモノの名前を覚えます。

その次は、「先生に着目する」ことを学び、イスに座って先生の話を聞く練習をしていきます。

このように、1つ1つ練習できるようになっており、全部で46項目あります。

2 「おうちでできる就学準備」で練習するメリット

「おうちでできる就学準備」で紹介されていることは、小学校に入学すれば1年生の最初に学校で丁寧に教えてもらえることです。

他の同級生の子も初めての子ばかりなので、スタートとしては一緒です。

ただ、発達障害の子供は不安になりやすく、見通しが付かないことが苦手です。

小学校でのことを、事前に「知っている」「分かっている」「できる」と発達障害の子供は自信をもって小学校で過ごすことができます。

最初から「できない」「分からない」が多いと、不安になり自信を失い、小学校生活スムーズにいきにくくなってしまいます。

また、小学校低学年の間は特に、発達障害ではない子供たちもまだまだ成長過程ですので、間違った行動をしている子がいると指摘する子が多いです。

何度も指摘されると、本人も周りも「できない子」と認識します。

小学校スタート時から、「できない子」と思ったり思われたら、自信がなくなってしまいます。

発達障害の子供が安心して、自信を持って小学校生活をスタートするためにも、小学校生活で必要なルールを知ってある程度できるようになっていることは大切です。

 

3 「おうちでできる就学準備」の使い方には工夫が必要?

「お家でできる就学準備」は、もともと発達障害がある子供のための「スクールトライアル」で行われている就学前の練習を家庭でもできるようにマニュアル化したものです。

そのため、とても丁寧で細かくスモールステップで進んでいけるようになっています。

ただ、その分、細かすぎて、初めてこの本を手に取った人は、全部できるのか不安に思うかもしれません。

最初から最後まで1つ1つできれば良いですが、難しい人が多いと思います。

使い方には、工夫が必要です。

まずは、一通り読みます。

もし読む時間がなくて、読み終わる頃には、子供と練習する時間がない場合は、項目の「タイトル」と「めあて」と「こんな時は?」だけの3つを読みましょう。

この3つを読むと必要なこととできない場合の対処法が分かります。

子供には、まず項目ごとに写真が載っているので、その写真を見ながら軽く説明するだけでも、一通りの学校のルールが分かるのでおすすめです。

そして、さらに時間があるのなら、学校ごっこをしながら練習をします。

練習方法は、項目ごとにステップ1からステップ2とスモールステップで1つ1つ丁寧に書かれています。

この通りできるのがベストですが、もし時間が取れないのなら、最後の方にある「チェックリスト」を活用します。

「チェックリスト」には、先生役で指示する時の声掛けがシンプルに書かれています。

この声掛けの例を使って指示を出して練習します。

その時に、もし子供ができなければ、その項目のページに戻って、「こんな時は?」という場所を読むと、どう対処すれば良いのか分かるので、参考にしながら練習します。

そうやって、練習していくと時間が取れない中でも練習を進めていくことができます。

時間が取れないのに最初からやらなきゃと思うと、絶対途中でイヤになってしまうので、工夫して取り組むのがポイントです。

4 「おうちでできる就学準備」の我が家の体験談

最初は、なんて良い本を見つけたんだ~!と思いました(笑)

知っている子が誰もいない小学校だったので、発達障害の子供がなじむのにも時間がかかるだろうし、少しで不安を軽減させたいと思っていたので、この本に出合えて良かったと思いました。

やるべきことが、1つ1つ具体的に書かれているので素晴らしいと思いました。

そして、最初に机やホワイトボードを用意しました。

やる気満々ですね(苦笑)

でも、年長さんの1年は運動会やお泊り会に発表会、就学相談に就学前健診、発達検査、ランドセルや机の準備とやることがいっぱいです。

せっかく購入した本「おうちでできる就学準備」を読んで、練習しようと思っても、思ったほど時間が取れませんでした。

だから、途中で項目ごとに1つ1つやっていくことをやめました。

1つ1つやっていったら、小学校入学までに間に合わないからです。

それで、途中からまず写真を見ながら、学校では「○○の時に○○するよ」と説明しました。

見通しをつけるためです。

そして、学校ごっことして私が先生役になり、「先生に注目する練習」「筆記用具を机に出す練習」「教科書代わりに絵本を読む練習」「プリントを渡してやる練習」「分からなければ聞く練習」「連絡帳を書く練習」などをしました。

指示の仕方は、チェックリストを参照しました。

ランドセルが届いてからは、ランドセルからモノを出しての準備や帰りの用意の練習もしました。

掃除などで使うことになる雑巾も、お手伝いをするついでに練習して使えるようにしました。

途中でやり方を変えたおかげで、だいたいのことは練習することができました。

練習してもできなかったこともありますが、だいたいの流れやルールが分かれば不安も少なく、「分かっている」が自信につながるので、良しとしました。

学校ごっこは、我が子はとても楽しんでいました。

練習の意識ではなく、楽しんでおり、小学校生活を楽しみに待つようになりました。

入学してからも良いスタートを切ることができました。

 

最後に

「おうちでできる就学準備」の本は、とっても良い本なのですが、量と細かさのために最初から最後までやろうと思ったら挫折しやすいと思います。

だから、工夫して使ってくださいね。

全部できなくても、少しでもできれば見通しがついて子供も安心できるので、気負いすぎないようにしましょうね。

できない時は、各項目の写真を見ながらの軽い説明でも十分ですよ。

入学してからも、何かできないことがあれば、対処法のヒントがのっているので、家で練習したり、先生に具体的な対応もお願いできたりするので、役立ちますよ。

おまけ

発達障害の子供の入学準備として、この「おうちでできる就学準備」とこどもちゃれんじを使いました。

こどもちゃれんじでは、小学校の授業で必要な「国語」と「算数」の土台作りや生活習慣作りができて役立ちましたよ。

→こどもちゃれんじ公式サイトはこちら

 

 

 

 

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